「立春」という言葉を聞いたことはありますか?ニュースで「暦の上では春ですが…」なんてフレーズを耳にすること、ありますよね。でも、2月上旬なんてまだまだ真冬。「どこが春なの?」と首をかしげたくなる気持ち、よくわかります。

実は立春には、ちゃんとした理由があるんです。
この記事では、立春の意味や日付、なぜ寒いのに「春」なのか、そして立春を楽しむ方法まで、わかりやすくお伝えしていきますよ。

2026年の立春はいつ?【2月4日】

2026年の立春は、**2月4日(水)**なんですね。

毎年だいたい2月4日前後に立春がやってくるのですが、実は年によって日付が前後します。2025年は2月3日でしたし、2027年も2月4日の予定です。「え、固定じゃないの?」と驚かれるかもしれませんが、これには理由があるんです。

立春の日付が毎年変わる理由

立春の日付は、太陽の動きで決まります

具体的には、「太陽黄経が315度になった瞬間を含む日」が立春なんです。難しく聞こえるかもしれませんが、要するに太陽が宇宙空間のある特定の位置に来たタイミングってこと。地球は365日ちょうどではなく約365.24日かけて太陽の周りを回っているので、その微妙なズレが積み重なって、年によって立春の日付が1日前後するわけですね。

うるう年の翌年は2月3日になることが多いんですよ。

立春は「点」か「期間」か

ちょっとややこしいのですが、立春には二つの意味があります。

一つ目は、2月4日という一日を指す場合。「立春の日」という使い方ですね。

二つ目は、立春から次の節気「雨水」までの約15日間を指す場合。つまり2026年なら2月4日から2月18日頃までの期間が「立春」なんです。

どちらの意味で使われているかは、文脈で判断する必要があるんですね。

立春とは?春の始まりってどういうこと?

立春は、暦の上で春が始まる日です。

でも「2月に春?まだ雪も降るのに?」って思いますよね。その疑問、とても自然です。

二十四節気の第1番目

立春は「二十四節気(にじゅうしせっき)」という暦の仕組みの、記念すべき第1番目なんです。

二十四節気は、古代中国で生まれた季節の区切り方。一年を春夏秋冬の4つに分けて、さらにそれぞれを6つに分割した24の節目のこと。春分、夏至、秋分、冬至なんかも、この二十四節気の仲間なんですよ。

立春、立夏、立秋、立冬は「四立(しりゅう)」と呼ばれて、各季節の始まりを示しています。

「寒いのに春」の理由を太陽の動きから解説

「なんで真冬なのに春なの?」

これ、多くの人が感じる疑問だと思います。答えはシンプルで、二十四節気は太陽の動きだけを基準にしているからなんですね。

実際の気温は、太陽の熱が地面や海に蓄積されるまで時間がかかります。だから太陽が高くなり始めてから、実際に暖かくなるまでには1〜2ヶ月のタイムラグがあるわけです。

でも立春の頃、よく観察すると確かに変化が起きています。冬至(12月下旬)に比べると、日が長くなっていることに気づくはず。夕方5時過ぎても少し明るいな、と感じませんか?これが「春の気配」なんですね。

光の強さや角度も、少しずつ春らしくなってきています。寒さは厳しくても、太陽は着実に春に向かって動いているんです。

実は「一年の始まり」でもあった立春

昔の日本では、立春は一年の始まりとして扱われていたんですよ。

旧暦の時代、お正月(旧正月)は立春の前後にめぐってくることが多かったんです。だから立春は「春の始まり=年の始まり」という特別な意味を持っていました。

今でもお正月の挨拶に「迎春」「新春」「初春」なんて言葉を使いますよね?あれ、本来は立春の頃の言葉だったんです。節分に豆まきをするのも、立春の前日が「年の終わり=大晦日」のような日だったから。新しい年を迎える前に、邪気を払っておこうという意味があったわけですね。

立春と間違えやすい「節分・春分・旧正月」との違い

立春の時期には、似たような言葉がたくさん出てきて混乱しますよね。ここで整理しておきましょう。

節分は立春の前日=大晦日のような日

節分は、立春の前日です。2026年なら2月3日ですね。

もともと節分は「季節の分かれ目」という意味で、立春、立夏、立秋、立冬の前日すべてを指していました。でも立春が一年の始まりとして特に重視されたため、立春の前日だけが「節分」として残ったんです。

豆まきをして鬼を追い払うのは、新しい年を迎える前の厄払い。恵方巻きを食べるのも、福を呼び込むため。節分と立春はセットで考えると、意味がよくわかりますよ。

春分は「昼夜の長さが同じ日」

春分は、立春の約1ヶ月半後、3月20日か21日頃にやってきます。

春分の特徴は、昼と夜の長さがほぼ同じになること。この日を境に、だんだん昼の時間が夜より長くなっていくんですね。

立春が「春の始まり」なら、春分は「春の真ん中」といったイメージ。この頃になると、桜の便りも聞こえてきて、本格的な春を実感できます。

旧正月(春節)は別物

中国や韓国で盛大にお祝いされる「春節」。これを立春と混同してしまう人、結構いるんです。

でも実は全く別物なんですよ。旧正月(春節)は旧暦の1月1日のこと。2026年は1月29日が春節です。立春とは約1週間ずれていますよね。

立春は太陽の動きだけで決まりますが、旧正月は太陽と月の両方の動きを考慮した旧暦で決まります。だから毎年大きく日付が変わるんです。たまたま重なる年もありますが、基本的には別の日なんですね。

立春の七十二候で季節の移ろいを感じる

二十四節気をさらに細かく分けたのが「七十二候(しちじゅうにこう)」。立春の約15日間も、3つに分けられているんです。

初候「東風解凍」春風が氷を溶かす頃

立春に入って最初の5日間は、「東風解凍(はるかぜこおりをとく)」。

東から吹く風、つまり春風が吹き始めて、固く張った氷を溶かし始める頃という意味です。「東風(こち)」は春の季語にもなっていて、有名な菅原道真の歌「東風吹かば 匂いおこせよ梅の花」でも詠まれています。

実際、この時期に暖かい風が吹くと、ふっと春の予感がしますよね。

次候「黄鶯けんかん」ウグイスが鳴き始める頃

立春から5日後くらいからは、「黄鶯けんかん(うぐいすなく)」。

ウグイスが美しい声で鳴き始める頃です。「ホーホケキョ」という鳴き声は、まさに春の訪れを告げるサウンド。ウグイスは「春告鳥(はるつげどり)」とも呼ばれているんですよ。

ただし、梅の木にとまっている鳥の多くは、実はメジロだったりします。ウグイスとメジロ、似ているけど違う鳥なんです。

末候「魚上氷」魚が氷の下から飛び跳ねる頃

立春の最後の5日間は、「魚上氷(うおこおりをいづる)」。

凍っていた水面の氷が割れて、その間から魚が飛び跳ねる頃という意味です。冬の間、水底でじっとしていた魚たちが、水温の上昇とともに活発に動き始めるんですね。

春の訪れを、魚も感じているわけです。

立春を五感で楽しむ方法

「暦の上では春」と言われても、ピンとこないかもしれません。でも意識して探してみると、確かに小さな春が見つかるんです。

梅の花を探しに出かけよう

立春の頃、梅の花が咲き始めます。

桜よりも一足早く、寒さの中で可憐な花を咲かせる梅。近所の公園や神社に梅の木がないか、探してみてください。紅白の花びらと、ふわっと漂う甘い香りに、春の訪れを実感できるはず。

天気のいい日に、梅見散歩なんていかがでしょう?

日の長さの変化を実感する

夕方の時間帯、少し注意してみてください。

12月の冬至の頃は、午後4時半にはもう真っ暗でしたよね。でも立春の頃は、午後5時過ぎてもうっすら明るいんです。わずかな違いかもしれませんが、確実に日が伸びています。

朝も同じ。少しずつ明るくなる時間が早くなっているはず。この変化に気づくと、「ああ、春に向かってるんだな」って実感できますよ。

「春一番」に注意する

立春から春分にかけて、春一番が吹くことがあります。

春一番は、南から吹く強い風のこと。気温が前日より上がって、風速8m以上の南風が吹いたときに発表されます。もともとは漁師さんたちが使っていた言葉で、この風が吹くと海が荒れるため、警戒していたんですね。

春一番が吹いた後は、急に暖かくなることも。でも突風にも注意が必要ですよ。

立春の風習と行事

立春には、古くから伝わる風習がいくつかあります。

「立春大吉」のお札で厄除け

禅寺などで見かける「立春大吉」のお札。

これ、縁起物として家の玄関に貼る風習があるんです。「立春大吉」の4文字は、すべて左右対称。だから表から見ても裏から見ても同じように読めるんですね。

言い伝えでは、鬼が家に入ってきても、このお札を見ると「あれ?まだ外だっけ?」と勘違いして出ていくんだとか。新しい年の始まりに、厄を払って福を招くという意味が込められています。

立春朝搾りで縁起を担ぐ

立春の朝に搾った日本酒を「立春朝搾り」と言います。

節分の夜から一晩かけてもろみを搾って、立春の早朝にできたてのお酒を瓶詰め。それを神社でお祓いしてもらうという、とても縁起のいいお酒なんです。

酒屋さんが蔵元に集まって、みんなで作業するイベント的な要素もあって、地域ぐるみで楽しめる風習なんですよ。お酒好きな方は、ぜひ一度試してみては?

立春大福・立春生菓子を食べる

立春の日に作った和菓子は、立春生菓子と呼ばれて縁起がいいとされています。

代表的なのが「立春大福」。大福はもともと「大きな福を呼ぶ」縁起物ですが、立春に作られたものは特別なんです。よもぎを使った春らしい大福や、桜餅、うぐいす餅なども人気。

その日のうちに食べきると、さらに縁起がいいんだとか。和菓子屋さんで見かけたら、ぜひ味わってみてください。

立春から始まる年中行事カレンダー

立春が「一年の始まり」だった名残は、今も残っています。立春を起点に数える年中行事があるんです。

八十八夜(立春から88日目)

「夏も近づく八十八夜〜」という歌、聞いたことありますよね。

八十八夜は、立春から数えて88日目のこと。2026年なら5月2日頃です。この時期は新茶の摘み取りシーズン。霜が降りなくなって、農作業が本格化する大切な節目なんですね。

「八十八」を組み合わせると「米」という字になることから、稲作にとって重要な時期とされてきました。

二百十日(立春から210日目)

二百十日は、立春から210日目。2026年なら9月1日頃です。

この頃は台風シーズンの到来時期。農家にとっては、せっかく育てた稲が被害を受けるかもしれない、警戒すべき時期なんです。だから昔から「厄日」として、風を鎮める祭りが行われてきました。

立春を基準にすることで、季節の節目を知る。昔の人の知恵って、すごいですよね。

子どもに立春を伝えるコツ

お子さんに「立春って何?」と聞かれたら、どう答えますか?

「春が始まる合図だよ」とシンプルに

難しく説明する必要はないんです。

「今日から春が始まるよ。まだ寒いけど、太陽が『そろそろ春だよ』って教えてくれる日なんだ」

こんな風に、シンプルに伝えてあげてください。子どもは案外すんなり理解してくれますよ。

一緒に春探しをしよう

言葉で説明するより、体験が一番。

「春を探しに行こう!」と誘って、一緒に散歩に出かけてみてください。梅の花を見つけたり、日が長くなったことに気づいたり、ふきのとうを見つけたり。

「これが春の始まりなんだね」って、五感で感じることができれば、立春の意味が自然と理解できるはずです。

立春についてのよくある質問

最後に、立春についてよく聞かれる質問をまとめておきます。

立春は毎年2月4日?

いいえ、年によって2月3日や2月4日に変わります

太陽の動きで決まるため、うるう年の調整などで日付が前後するんです。多くの年は2月4日ですが、2025年は2月3日でした。

立春と春分はどっちが先?

立春が先です。

立春が2月上旬、春分が3月下旬。立春が「春の始まり」で、春分が「春の真ん中」と覚えておくといいでしょう。

「暦の上では春」って何?

ニュースでよく聞くこのフレーズ、暦の上では立春を迎えて春になったけど、実際はまだ寒いという意味なんです。

二十四節気と実際の気温にはズレがあるので、こういう言い方になるわけですね。決して「暦が間違ってる」わけではないんですよ。

まとめ:立春で一年の始まりを感じよう

立春は、太陽の動きが教えてくれる春の始まりです。

まだ寒さは厳しいけれど、日は確実に伸びていて、梅の花も咲き始めます。七十二候で季節の微細な変化を感じ、立春朝搾りや立春生菓子で縁起を担ぐ。

2026年の立春は2月4日。この日をきっかけに、ちょっとだけ周りを見渡してみてください。きっと小さな春が、あちこちに見つかるはずです。

古くから「一年の始まり」とされてきた立春。節分で厄を払って、立春で新しい年を迎える。そんな気持ちで過ごしてみるのも、素敵かもしれませんね。


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