「備えなきゃとは思ってる。でも何から手をつければいいのか…」

そう感じているのは、あなただけじゃないんですよね。実は内閣府の調査でも、防災に取り組もうと思いながらも行動に移せていない人が6割以上いると言われています。「備えなきゃ」という気持ちはある。でも、情報が多すぎて逆に動けない——これが防災の大きな落とし穴なんですね。

私自身も数年前まで全くの無防備でした。「うちは大丈夫だろう」と根拠のない自信を持って生きていたのですが、近所で大雨による浸水被害が出た翌朝、スーパーの棚からミネラルウォーターが消えているのを見て、はっと気づいたんです。「あ、私、何も準備していない」と。

この記事では、防災の「基本」を優先順位とともに整理します。3,000円以内でできることから、家族会議で決めるべきことまで、今日から動けるように具体的に書きました。難しい話は一切なし。まず一歩、踏み出してみましょう。


防災を「今日から」始めるべき理由

実は備えている人は少数派

「周りはちゃんと備えているんじゃないか」と思いがちですが、実態はそうでもないんですよね。内閣府の防災に関する世論調査によると、非常用の食料・飲料水を3日分以上備えている家庭は約半数程度にとどまっています。つまり、もし今日から始めれば、あなたはすでに「備えている半数」の側に入れるわけです。

少し気が楽になりましたか?

「いつか」は来ない

これは耳が痛いですが、正直に言います。防災の準備を「地震のニュースが出たとき」に始めようとしても、そのときにはもう遅いんですよね。

2016年の熊本地震、2024年の能登半島地震——いずれも「まさかここが」という地域で起きています。日本は世界有数の地震大国であり、全国どこでも大規模災害のリスクがあると言っても過言ではないでしょう。「いつか準備しよう」と思っているうちに、もう10年経っていた——そういう方が本当に多いんです。

だから「今日から」なんです。完璧じゃなくていい。小さな一歩でいいんです。


まず何からやる?優先順位の考え方

防災グッズのリストを見ると、軽く100品目を超えることもあります。正直、私も最初に見たとき「これ全部揃えなきゃいけないの…?」と意欲が萎えました(笑)。

でも、正しい順番さえわかれば、あとはシンプルです。

ステップ1:リスクを知る(ハザードマップの確認)

まず最初にやることは、グッズを買うことではありません。自分が住んでいる地域のリスクを知ることです。

国土交通省の「ハザードマップポータルサイト」にアクセスして、自分の住所を入力してみてください。洪水・土砂災害・地震・津波など、さまざまなリスクが色分けで表示されます。これを見るのに費用はゼロ。時間は5分。でも、この5分が判断のすべての基準になります。

私が自分の地域を調べたとき、「ここが浸水エリアに入っているの?」と驚いたことがあります。川から少し離れているから大丈夫だと思っていたのに、内水氾濫(川と関係なく、大雨で街に水が溜まる現象)のリスクがあると表示されていたんですよね。知らなかった、では済まない情報でした。

ハザードマップで確認すべき3点:

確認項目見るべきポイント
洪水・浸水リスク浸水深の色分け(色が濃いほどリスク高)
土砂災害リスク土砂災害警戒区域に入っていないか
避難所の場所自宅から歩いて何分か、複数ルートがあるか

ステップ2:0次・1次・2次の備えを理解する

防災の備えには「段階」があります。これを知るだけで、何を先に準備すればいいかが一気に見えてきますよ。

  • 0次の備え:常に持ち歩くもの(外出中に被災したとき用)
  • 1次の備え:非常用持ち出し袋(避難するとき持って逃げるもの)
  • 2次の備え:自宅備蓄(自宅や避難所で数日間生活するためのもの)

多くのサイトが「非常持ち出し袋を作りましょう」と言います。それは正しい。でも、実は一番手軽に始められるのは「0次の備え」なんですよね。

0次の備えとして、今すぐバッグに入れるもの(目安費用:500〜1,500円):

  • モバイルバッテリー(充電済み)
  • 小さなお菓子や飴
  • 携帯トイレ(1〜2枚)
  • ミネラルウォーター(500mlペットボトル)

これだけで、外出中に被災しても数時間は落ち着いて行動できます。まずここから始めましょう。

モバイルバッテリーの選び方で迷ったら 
バッグに常時入れておくなら、軽量でUSB-C対応のものが使いやすいです。当サイトでは実際に使ってよかったアイテムをレビューしています。 
アンカーパワーバンク 10000mAh 22.5W レビュー|モバイルバッテリーのおすすめを徹底解説


水と食料の備蓄はどうする?

1人・3日分の具体的な量と費用

政府の推奨は「1人あたり3日分、大規模災害時は1週間分」です。では、実際に数字で見てみましょう。

水の備蓄(1人・3日分)

  • 飲料水:1日3リットル × 3日 = 9リットル
  • 2Lペットボトル5本でほぼ賄えます(費用:約500〜700円)

食料の備蓄(1人・3日分)

  • 1日3食 × 3日 = 9食分
  • ごはんのパック(200円×6個)+缶詰(150円×6缶)で揃えると、費用は約2,100円です

つまり、一人分の3日分の基本備蓄は合計2,500〜3,000円程度。意外と安く感じませんか?

ただし、これに加えて「生活用水」も必要なんですよね。トイレを流したり体を拭いたりする水として、お風呂の浴槽に常に水を張っておく習慣をつけるのが現実的です。200リットル近く確保できますから。

ローリングストックで「期限切れ」を防ぐ

「防災食を買ったけど、気づいたら賞味期限が切れていた」——これ、あるあるです。私も一度やらかしました。せっかく買ったアルファ米が袋の中で3年間眠り続けていて、封を開けたら「この期限、2年前…」という苦い経験があります。

これを防ぐのがローリングストックという考え方です。

方法はシンプルです。

  1. 普段使うレトルト食品・缶詰・乾麺などを「少し多め」に買う
  2. 古いものから日常的に食べる
  3. 食べたら補充する

「防災専用の非常食」を別に買わなくていいんです。むしろ、普段から食べ慣れているものを多めにストックする方が、災害時のストレス軽減にもなります。知人の管理栄養士に聞いた話では、「被災時は精神的に消耗するので、”見慣れた食べ物”があるだけで安心感が全然違う」とのことでした。

備蓄スペースを確保するためのヒント 
備蓄品を置く場所を作るためにも、家の中の不用品を整理しておくことが大切です。「売るか捨てるか」で迷ったときの判断基準は、こちらの記事が参考になります。
 メルカリで売るより捨てる方が正解なケースとは?時間・労力・精神コストを徹底計算


見落としがちな「簡易トイレ」問題

正直に言います。防災で一番後回しにされがちで、でも一番後悔するのがこれです。

大地震が発生すると、建物の排水管が破損して水洗トイレが使えなくなります。阪神・淡路大震災では、避難所でトイレが使えないことが大きな問題になりました。東日本大震災でも、排泄の問題が体調悪化や脱水症状を引き起こすケースがあったと言われています。

必要な量の目安:1人・1日5回使用と仮定すると、3日分で15セットが必要です。

4人家族なら3日分で60セット。まとめ買いでAmazonや通販を活用すると、50〜100セットで2,000〜4,000円程度で揃います。女性や高齢者、子どもがいるご家庭は特に早めに確保しておきましょう。


家具の転倒防止は本当に必要なのか?

「大げさじゃないの?」と思われるかもしれません。でも、データは明確なんですよね。

阪神・淡路大震災では、死者の約8割が建物の倒壊や家具の転倒による圧死や窒息死だったと言われています。「地震で外に逃げる前に家具の下敷きになる」——これが最も多いパターンです。

家具転倒防止の費用感:

  • 突っ張り棒タイプ(本棚・食器棚向き):1本1,500〜3,000円
  • L字金具(壁への固定):1セット300〜500円
  • 耐震マット(テレビ・家電の下に敷く):1枚300〜800円

まず寝室から始めましょう。就寝中に大地震が来る確率は統計的にも低くなく、寝ているあいだに家具が倒れてくるリスクが最も高いからです。

ポール式の突っ張り棒を本棚に設置した日、夫が「これ、思ったより簡単に取り付けられるもんだね」と言っていました。確かに、工具なしでも取り付けられる製品が今は多い。「大変そう」というイメージより、実際の作業ははるかに簡単でしたよ。


家族の連絡方法を今すぐ決めておく

「家族とはいつでも連絡取れる」と思いがちですが、大規模災害時は携帯回線が混雑して、電話がほぼつながらなくなります。東日本大震災のとき、固定電話・携帯ともに繋がりにくい状況が数日続いたという記録があります。

今日の晩ごはんのときでいいので、家族で決めておくべき3つのことがあります。

今すぐ決めること:

  1. 集合場所:自宅近く(被災直後)と少し離れた場所(長時間の場合)の2か所
  2. 連絡手段:「災害用伝言ダイヤル(171)」の使い方を一度練習しておく(毎月1日・15日に体験利用できます)
  3. 安否確認の基準:「○○公園で待つ」「連絡がなければ△△に向かう」など、シナリオを決めておく

スマートフォンのLINEなどのSNSは、大規模災害時でも比較的つながりやすい傾向があります。家族グループを作っておいて、「無事です」の一言を打てる準備をしておくだけでも全然違いますよ。


防災アプリで情報収集を習慣化する

ここは競合記事がほとんど触れていない部分ですが、とても大切なポイントなんです。

被災後、正確な情報を素早く得ることが、正しい避難判断につながります。以下のアプリをインストールしておきましょう。

アプリ名特徴費用
NHKニュース・防災緊急速報・避難情報をプッシュ通知無料
Yahoo!防災速報地域に絞った細かい警報無料
Safety tips外国語対応・観光客にも便利無料

スマートフォンの「緊急速報メール」は端末に最初から入っている機能ですが、音量がオフになっていると届かない場合があります。設定を一度確認しておくといいですよ。

それともう一つ。防災ラジオを持っておくことをお勧めします。停電時はスマートフォンのバッテリーが命綱になるので、情報収集にはラジオを活用する方が賢明です。手回し充電タイプが1台2,000〜5,000円程度で購入できます。


まとめ:完璧を目指さない防災のはじめ方

防災は「全部完璧に揃えてから始める」ものではないんですよね。

今日できることを一つ選んで、そこから始めてみましょう。

【今日すぐできる5つのこと】

優先度やること費用・時間の目安
★★★ハザードマップで自宅のリスク確認無料・5分
★★★家族の集合場所・連絡手段を決める無料・15分
★★☆バッグにモバイルバッテリーと水を入れる約500円
★★☆水2Lペットボトルを5本買い足す約600円
★☆☆防災アプリをインストールする無料・3分

この5つをやるだけで、「何も備えていない人」から「一歩始めた人」になれます。

防災は、一度全部揃えたら終わりではありません。年に1回(防災の日=9月1日が目安)、備蓄の賞味期限チェックと家族での確認を習慣にするのが理想でしょう。カレンダーに「防災チェックの日」として登録しておくと忘れませんよ。

「備えなきゃ」という気持ちは、行動の種です。その種を、今日ここで一つだけ育ててみてください。小さくていい。続けることの方が、ずっと大切なんですから。


免責事項

本記事は、防災に関する一般的な情報提供を目的として作成しています。記事内の情報は執筆時点(2026年5月)のものであり、法令・行政の指針・推奨内容は変更される場合があります。

本記事の内容は、筆者の調査・体験・公的機関の情報をもとにまとめたものですが、医療・法律・防災の専門的なアドバイスに代わるものではありません。災害時における判断は、お住まいの自治体が発令する情報や専門機関の指示に従ってください。

また、記事内で紹介している防災グッズ・アプリ・サービスの価格・仕様・提供状況は、時期により変更されている場合があります。購入・利用の際は最新情報を各販売元・提供元でご確認ください。

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