「うちの子、算数だけが苦手で…」そんな悩みを抱えていませんか?

実は、算数でつまずく子どもの9割は「位」「単位」「図形」のいずれかでつまずいているんです。つまり、ピンポイントで対策すれば克服できる可能性が高いということ。

この記事では、算数苦手を克服するための具体的な方法を、つまずきポイント別・学年別・タイプ別に解説していきます。保護者の方ができる声かけ方法や、今日から始められる7日間プログラムもご紹介しますよ。

目次

算数が苦手になる3つの根本原因

まずは、なぜ算数が苦手になるのか、その原因を理解しておきましょう。

積み上げ型の教科だから一度つまずくと連鎖する

算数は「積み上げ型」の教科なんですね。足し算ができなければ引き算も難しいし、掛け算が理解できていないと割り算でつまずきます。

たとえば、3年生で小数につまずいた子が、そのまま4年生の小数の計算に進んでも理解できないわけです。だからこそ、つまずきをそのままにしないことが何よりも重要になります。

国語や社会と違って、算数は前の内容を土台にして次に進んでいく特性があるため、一箇所でも理解が抜けていると、その後の学習すべてに影響が出てしまうんですよ。

抽象的な概念が理解しにくい

低学年のうちは「りんご3個+みかん2個=果物5個」のように、具体物でイメージできます。でも学年が上がると、分数・小数・割合といった抽象的な概念が増えてくるんですね。

「0.3って何?」「3分の1ってどういうこと?」と聞かれて、すぐに実物で説明するのは難しいでしょう。こうした抽象的思考へのスムーズな移行ができないと、算数が「わからないもの」になってしまいます。

特に、具体物から離れた計算になると、頭の中で数字を操作する力が必要になるため、ここでつまずく子が多いわけです。

計算ミスで自信を失う悪循環

「考え方は合っているのに、計算ミスで×になってしまった…」

これ、すごくもったいないですよね。でも、算数は答えが完全に正確でないと×になる教科です。そのため、計算ミスが多いと点数が伸びず、「自分は算数が苦手だ」と思い込んでしまう悪循環に陥ります。

実際、ケアレスミスが多い子は、算数の理解力自体に問題があるわけではありません。ただ、繰り返し×をもらうことで自信を失い、算数への苦手意識が強くなっていくんです。

多くの子がつまずく3大ポイントと具体的対策

多くの小学生が「位」「単位」「図形」のいずれかでつまずいているそうです。ここでは、この3大つまずきポイントの克服法を詳しく見ていきましょう。

「位」でつまずいたときの克服法

「位」というのは、数の概念の基本ですね。1年生で習う「数」や2年生で習う「大きな数」でしっかり理解していないと、その後の筆算・小数・四捨五入・平均などでつまずくことになります。

おもちゃのお金で視覚化する

100円玉10枚で1,000円になる、というように、位が変わるとお金の種類も変わるんですよ。これ、子どもにとってはすごくわかりやすい例なんです。

100均のおもちゃのお金を使って、それぞれの位に「お部屋」を作ってあげましょう。「一の位のお部屋には9個までしか入れないよ。10個になったら、十の位のお部屋に1個置くんだ」と説明すると、繰り上がりの概念も理解できます。

視覚的に「お金の種類が変わる=位が変わる」とイメージできるので、抽象的な位の概念がぐっと理解しやすくなるわけです。

数直線で大小関係を掴む

ある程度位の概念がわかってきたら、数直線を使ってみましょう。「4,100は4,000より大きくて5,000より小さい」という大小関係を視覚的に理解できます。

数の感覚が身についていないと、数字を見ても大きさのイメージが湧かないんですね。数直線で位置関係を確認することで、数の大きさを実感として掴めるようになります。

「単位」でつまずいたときの克服法

単位は、「数の概念」に「単位の暗記」を掛け合わせた単元です。もし数の概念がまだあやふやなら、まず「位」の理解から始めましょう。

実物に触れる機会を増やす

単位は、実際に使ってこそ理解が深まります。日常生活に単位を取り入れる工夫をしてみましょう。

  • おままごとにキッチンスケールを使う
  • 身長計をリビングに置く
  • 計量カップをコップ代わりに使う
  • ペットボトルをお風呂のおもちゃにする

こうした小さな工夫で、単位が身近なものになるんですよ。

料理のお手伝いも効果的です。「小さじ1杯は5mL」「大さじ1杯は15mL」と実際に測りながら料理することで、かさの単位が自然に身につきます。

単位の意味を理解する

単位には規則性があるんですね。これを知っていると、知らない単位が出てきても推測できるようになります。

接頭語意味長さかさ重さ
m(ミリ)1000個に分ける1mm1mL1mg
c(センチ)100個に分ける1cm1cL1cg
d(デシ)10個に分ける1dm1dL1dg
(基本単位)1m1L1g
k(キロ)1000倍1km1kL1kg

「キロって1000倍のことなんだ」「ミリは1000分の1なんだ」と理解できれば、応用が効きますよね。

「図形」でつまずいたときの克服法

学校の授業では図形をとびとびで学ぶため、次に図形を学ぶときには前回の内容を忘れているケースが多いんです。普段の遊びに図形感覚を養う活動を取り入れましょう。

立体図形は実物で学ぶ

平面に描かれた立体図形が、立体に見えない子は意外と多いんですよ。普段から積み木やレゴブロックなど、立体感覚を身につけるおもちゃで遊ぶのがおすすめです。

マグネットブロックなら、平面も立体も作れますし、展開図も理解しやすくなります。実際に手を動かして、「この形をこう組み合わせると立方体になるんだ」と体験することが大切なんですね。

立方体の展開図は全部で11種類あるので、遊びながら作って覚えてしまいましょう。

空き箱で遊んでから捨てる

ティッシュやお菓子の空き箱は、貴重な教材です。展開してみたり、重ねてくっつけてみたり…遊ぶときに「この面とこの面をくっつけてみよう」と声をかけながら、「面・辺・角」といった用語も自然に使っていくといいですよ。

わざわざ教材を買わなくても、身近なもので図形感覚は十分に養えるわけです。

失敗することを褒める

図形問題では「試す力」が重要なんですね。「ここに補助線を引いたらどうだろう?」「この方法ならどうだろう?」と試してみて、失敗したらその方法ではダメだったという事実がわかります。

算数は、こうした試行錯誤を繰り返して正解にたどり着く教科です。だから、失敗を恐れずにどんどん試すことが大事なんですよ。

「こんな方法も試してみたんだ!すごいね!」と、失敗も含めて褒めてあげましょう。

学年別つまずきポイントと具体的対策

学年によって、つまずきやすいポイントは変わってきます。お子さんの学年に合わせた対策を見ていきましょう。

低学年(1〜2年生)のつまずき対策

数の概念をしっかり固める

1年生でつまずきやすいのが、数字と量の対応です。「3」という数字と、りんごが3個あるという現象が、頭の中で結びついていないことがあるんですね。

具体物を使って、数の概念を身につけましょう。おはじきやブロックを実際に並べて数える経験を積むことで、数字が「量」を表すものだと理解できます。

繰り上がり・繰り下がりは焦らない

繰り上がり・繰り下がりは、低学年の最初の難関です。指を使って数えてもいいんですよ。指が足りなくなったら、おはじきやブロックを使いましょう。

「10のまとまり」を作る感覚が身につくまで、焦らずじっくり取り組むことが大切です。

単位の基礎に触れる

2年生では「cm(センチメートル)」「mL(ミリリットル)」といった単位が登場します。定規や計量カップを使って、実際に測る経験をたくさん積みましょう。

「この鉛筆は何cmかな?」「このコップには何mL入るかな?」と、日常的に単位を意識することで、自然に身につきます。

中学年(3〜4年生)のつまずき対策

小数・分数は具体物で理解

3年生になると小数・分数が登場しますね。これ、つまずく子が一気に増える単元なんです。

ケーキやピザを等分に切る体験をしてみましょう。「4等分したら1つは4分の1だね」と実際に見て触れることで、分数の概念が理解できます。

小数は「0.1は10個で1になる」という感覚を、お金やメートルで体験するといいですよ。

割り算は掛け算の復習から

割り算でつまずいたら、まず掛け算に戻りましょう。「15は、3と何をかけたらいい?」といった逆算の練習を繰り返すと、割り算の理解がスムーズになります。

おはじきやブロックで「12個を3人で分けると1人何個?」と実際に分ける体験をすることも効果的です。

角度・図形の基礎を固める

4年生で習う「角度」は、分度器の使い方でつまずく子が多いんですね。実際に分度器を使って、身の回りの角度を測ってみましょう。

「この本を開いた角度は何度かな?」と遊び感覚で測ることで、角度の感覚が身につきます。

高学年(5〜6年生)のつまずき対策

割合は日常生活と結びつける

5年生の「割合」は、多くの子がつまずく難関です。でも、日常生活では意外と使っているんですよ。

「このお肉、30%引きだから、いくらになるかな?」「バッターボックスに立った回数のうち、何割ヒットを打ったかな?」と、身近な場面で割合を考える癖をつけましょう。

分数の計算はルールを一つずつ確認

6年生の分数の計算は、たくさんのルールを正確に適用する必要があります。

  • 通分はできているか
  • 約分を忘れていないか
  • わり算では逆数にしているか

一つひとつ丁寧にチェックする習慣をつけることが大切です。焦らず、確実にルールを身につけていきましょう。

速さは公式より概念理解を優先

6年生の「速さ」も頭がこんがらがりやすい単元ですね。公式を丸暗記するのではなく、まず概念を理解しましょう。

「家から学校まで歩いて5分。分速100mで歩くとしたら、道のりは何mくらい?」と、身近な場面で考えてみるといいですよ。

タイプ別!算数苦手克服アプローチ

子どもによって、つまずき方のタイプは違います。お子さんのタイプに合わせた対策をしてみましょう。

計算は得意だが文章題が苦手なタイプ

このタイプは、計算力はあるのに読解力が追いついていないケースが多いんですね。

問題を音読させる

文章題を解くとき、まず問題を声に出して読ませてみましょう。黙読だと読み飛ばしてしまうことがあるんです。

音読することで、問題文の最初から最後まで、しっかり読む習慣がつきます。

図や絵に描かせる

「この問題を絵に描いてみて」とお願いしてみましょう。文章を視覚化することで、何を求めればいいのかが明確になります。

線分図や表を書く習慣をつけると、複雑な問題も整理できるようになりますよ。

寝る前の読み聞かせを習慣に

絵本を見せずに話を聞かせる「素話(すばなし)」も効果的です。注意して聞かないと内容がわからないので、集中して聴く力や、話からイメージする力が養われるんですね。

理解は早いがケアレスミスが多いタイプ

理解力はあるのに、計算ミスや写し間違いで点数を落としてしまうタイプです。

見直しの習慣をつける

問題を解き終わったら、必ず見直す習慣をつけましょう。「もう一度計算してみて」と声をかけるのではなく、「どこをチェックしたらミスに気づけるかな?」と考えさせることが大切です。

ひっ算は丁寧に書く

急いで雑に書くと、自分の字が読めずに間違えることがあります。ひっ算は丁寧に、位を揃えて書く習慣をつけましょう。

「速く解く」よりも「正確に解く」ことを優先する時期があってもいいんですよ。

できたことを認めて自信をつける

ケアレスミスで×をもらい続けると、自信を失ってしまいます。「考え方は合っているね」「ここまではできているよ」と、できたところをしっかり認めてあげましょう。

算数全般に苦手意識があるタイプ

算数全般に苦手意識がある場合は、どこでつまずいているのかを見極めることから始めましょう。

つまずきポイントを特定する

過去のテストや問題集を見返して、どの単元で間違いが多いか確認します。算数検定を受けてみるのも、得意・苦手を判別するのに役立ちますよ。

学年を超えて戻る

算数は積み上げ型なので、つまずいたポイントまで思い切って戻る必要があります。「3年生なのに1年生の問題をやるの?」と恥ずかしがる子もいますが、「位が苦手みたいだから、もう一度ポイントを確認してみようか」と前向きに声をかけましょう。

短期間で基礎を固め直せば、その後の学習がぐんと楽になります。

小さな成功体験を積む

「できた!」という成功体験の積み重ねが、自信につながります。簡単な問題から始めて、確実にできる問題を増やしていきましょう。

今日から始める7日間克服プログラム

「じゃあ、具体的に何をすればいいの?」という方のために、今日から始められる7日間プログラムをご紹介します。

1日目:つまずきポイントを見つける

まずは、お子さんがどこでつまずいているのかを明確にしましょう。

  • 過去のテストを見返す
  • 間違えた問題を分類する
  • 「位」「単位」「図形」のどれに当てはまるか確認

お子さんと一緒に「どの問題が難しかった?」と話し合うのもいいですね。

2〜3日目:さかのぼり学習で基礎固め

つまずきポイントが見つかったら、その単元の基礎まで戻りましょう。

たとえば、4年生で小数の計算につまずいているなら、3年生の小数の単元に戻ります。恥ずかしがらずに、しっかり基礎を固めることが大切です。

この2日間は、問題数を多く解くよりも、「理解すること」を優先しましょう。

4〜6日目:小さな成功体験を積む

基礎が固まったら、少しずつレベルを上げていきます。

  • 簡単な問題から始めて、確実に正解する
  • 「できた!」という実感を大切にする
  • 1日5問でもいいので、毎日続ける

焦らず、着実にステップアップしていくことが重要です。

7日目:できたことを振り返る

1週間の学習を振り返りましょう。

  • どんな問題ができるようになったか
  • どこが理解できたか
  • 次にチャレンジしたい内容は何か

「1週間前はできなかったのに、今はできるようになった」という事実を確認することで、大きな自信につながります。

「来週はどんなことにチャレンジする?」と、前向きに次の目標を立てましょう。

保護者ができる5つのサポート方法

算数の苦手克服には、保護者のサポートが欠かせません。ここでは、家庭でできる具体的なサポート方法をご紹介しますね。

教えるのではなく「教えてもらう」姿勢で

子どもが「わからない」と言ってきたとき、すぐに教えてしまっていませんか?

実は、教えてもらう側に回るほうが効果的なんです。「ここまでわかるか教えて!」と聞いてみましょう。説明しているうちに、自分で間違いに気づくことがよくあります。

「どうしてその答えになったの?」と理由を聞くのも有効ですよ。

できたところに目を向けて褒める

100点でなくても、前はできなかった問題ができるようになった、それが大事なんですね。

「この問題、解けるようになったね!」「ここまで理解できているんだ、すごい!」と、できたところに注目して褒めましょう。

算数では「試してみる」ことが重要です。失敗も含めて「色々試してみたんだね」と認めてあげることで、子どもは挑戦を続けられます。

日常生活で算数を楽しむ工夫

算数は、日常生活のあちこちに隠れています。

  • 買い物で「100円で買えるお菓子を選んでね」
  • 料理で「この分量を2人分にしたら何gかな?」
  • お出かけで「10時のバスに乗るなら、何分に家を出る?」

「勉強」ではなく、生活の中で自然に算数に触れる機会を作りましょう。楽しい経験と結びついた知識は、定着しやすいんですよ。

失敗を恐れない声かけをする

「間違えてもいいんだよ」「失敗は次の成功のヒントだよ」と、失敗を恐れなくていいことを伝えましょう。

算数は試行錯誤の繰り返しです。「この方法でダメなら、次はこうしてみよう」と、柔軟に考える姿勢を育てることが大切なんですね。

学年を超えてさかのぼることを恥ずかしがらせない

「3年生なのに1年生の問題をやるなんて…」と恥ずかしがる子もいます。でも、基礎が固まっていないまま先に進んでも、理解できないだけです。

「この単元をもう一度確認しておこう」と前向きに声をかけて、さかのぼり学習を恥ずかしいことではなく、賢い選択だと伝えましょう。

短期間で基礎を固め直せば、その後の学習が驚くほどスムーズになることを、子どもと一緒に実感できますよ。

よくある失敗パターンと改善策

算数の苦手克服で、保護者がやってしまいがちな失敗パターンを見ていきましょう。

親が教えすぎて子どもが受け身になる

子どもが困っていると、つい詳しく教えてしまいますよね。でも、教えすぎると子どもは考えることをやめてしまうんです。

「ヒントがほしい?」「どこまでわかった?」と質問形式で進めて、子ども自身に考えさせる時間を作りましょう。

答えを教えるのではなく、考え方のヒントを出すようにすると、子どもの思考力が育ちます。

感情的に叱ってしまう

「なんでこんな簡単な問題ができないの!」と感情的になってしまうこと、ありますよね。

でも、叱られると子どもは算数そのものが嫌いになってしまいます。「一緒に考えてみよう」「どこがわからないか教えて」と、冷静に向き合うことが大切です。

イライラしそうになったら、一度深呼吸して落ち着きましょう。

すぐに答えを教えてしまう

子どもが考えている時間を待てず、すぐに答えを教えてしまうのも失敗パターンです。

子どもが深く考えているときこそ、成長のチャンスなんですね。じっくり待つ姿勢が、子どもの思考力を伸ばします。

「じゃあ、5分間考えてみて。それでもわからなかったら一緒に考えよう」と時間を区切るのも一つの方法ですよ。

まとめ:算数苦手は必ず克服できる

算数が苦手でも、大丈夫です。正しい方法で取り組めば、必ず克服できます。

この記事のポイントをまとめましょう。

  1. 算数は積み上げ型なので、つまずきポイントまで戻ることが重要
  2. 9割の子は「位」「単位」「図形」のいずれかでつまずいている
  3. 学年別・タイプ別に対策を変えることで効果が上がる
  4. 保護者は教えるのではなく、子どもの思考をサポートする
  5. 小さな成功体験を積み重ねることで自信がつく

「算数が苦手」という思い込みは、適切な対策で変えられます。お子さんのつまずきポイントを見極めて、今日から一歩ずつ進めていきましょう。

焦らなくていいんですよ。1週間、1ヶ月と続けていくうちに、きっと「算数ができるようになった!」という笑顔が見られるはずです。

応援しています!