「このままだと留年してしまう…」

成績発表を目前にして、そんな不安を抱えている大学生は少なくありません。単位不足や必修科目の不合格で留年が確実になりそうなとき、最後の希望となるのが「救済措置」です。

救済措置は大学によって制度が異なり、また申請のタイミングや方法を誤ると受けられない可能性もあります。実は、救済措置を受けられるかどうかは「知っているか知らないか」の差が大きいんですね。

この記事では、大学留年の救済措置について、実際に活用できる具体的な方法から教授への相談の仕方まで、詳しく解説していきます。

大学留年の救済措置とは?

留年の救済措置とは、単位不足や成績不振で留年が確定しそうな学生に対して、大学側が追加のチャンスを与える制度のことです。すべての大学に必ずあるわけではありませんが、多くの大学で何らかの形で実施されています。

救済措置の主な種類

大学で実施されている救済措置には、いくつかのパターンがあります。

追試験
試験で基準点に達しなかった場合、もう一度試験を受けられる制度です。通常の試験よりも難易度が高くなることもありますが、合格すれば単位が認定されます。多くの場合、追試験料として数千円の費用がかかるんですね。

補習授業
出席日数が足りない場合や授業内容の理解が不十分な場合に、長期休暇中などに実施される追加の授業です。補習に参加して課題をクリアすれば、単位が認められる可能性があります。

追加レポート・課題提出
テストの点数が悪かった場合でも、追加でレポートや課題を提出することで挽回できるケースがあります。特に文系学部で多く見られる救済方法ですよ。

再履修免除
前年度に履修したものの単位を落とした科目について、出席だけで単位を認定してくれる場合があります。これは主に必修科目で、かつ前年度に一定の出席率があった学生に適用されることが多いです。

特別面談・個別指導
成績不振の学生に対して、教授や学生課が面談を実施し、学習計画の見直しや個別指導を行うケースもあります。これ自体は救済措置というより、救済措置を受けるための前段階とも言えるでしょう。

大学で留年しそうな学生のための救済措置を解説する図解。追試験、補習授業、追加レポート提出、特別面談・個別指導、再履修免除などの救済制度を、教師キャラクターがわかりやすく説明しているイラスト。

大学が救済措置を設ける理由

「なぜ大学は救済措置を用意しているのか」と疑問に思う方もいるかもしれません。

実は、大学側にとっても留年生を減らすことにはメリットがあるんです。留年率が高いと大学の評判に影響しますし、学生の就職率にも関わってきます。また、真面目に取り組んでいたものの、体調不良や家庭の事情で一時的に成績が落ちた学生を支援することは、教育機関としての責務でもあるわけです。

ただし、救済措置は「努力している学生を支援する制度」であって、何もせずに単位をもらえる仕組みではありません。大学側は、学生が本気で改善しようとしているかを見ているんですね。

高校との救済措置の違い

高校と大学では、救済措置の性質が大きく異なります。

高校の場合、義務教育に準じた側面があり、追試や補習がほぼ自動的に案内されることが多いです。一方、大学は学生の自主性を重んじる場であり、救済措置があったとしても「自分から動かなければ何も始まらない」というのが基本姿勢なんですよ。

つまり、大学では「救済措置がある」ことを知っていて、自分から積極的に相談に行く学生だけがチャンスを得られるケースが多いということです。

救済措置が受けられる条件とタイミング

救済措置を受けるには、一定の条件を満たす必要があります。また、タイミングを逃すと申請すらできなくなる可能性があるため、注意が必要です。

救済措置の対象になりやすいケース

どのようなケースで救済措置が認められやすいのでしょうか。

やむを得ない事情がある場合
病気や怪我、家族の看病といった明確な理由があり、診断書などの証明書類を提出できる場合は、救済措置が認められやすいです。大学側も、こうした事情には理解を示してくれます。

授業への出席率が一定以上ある場合
全く授業に出ていない学生よりも、出席はしていたものの試験で点が取れなかった学生の方が、救済措置の対象になりやすいです。大学側は「努力の跡」を重視するんですね。

大学で救済措置の対象になりやすいケースを解説する図解。やむを得ない事情、一定以上の出席率、これまでの成績が良好、必修科目での不合格、卒業年次で単位不足などの条件を、先生キャラクターが分かりやすく説明しているイラスト。

これまでの成績が良好な場合
普段は優秀な成績を収めているのに、ある科目だけ極端に悪い場合、「何か特別な事情があったのでは」と判断され、救済措置が受けられる可能性が高まります。

卒業年次で1〜2単位不足の場合
4年生で卒業まであと1〜2単位という状況では、大学側も何とか卒業させてあげたいと考えることが多いです。就職も決まっているならなおさらでしょう。

必修科目で不合格になった場合
選択科目ならほかの科目で代替できますが、必修科目は絶対に取得しなければなりません。そのため、必修科目については救済措置が設けられているケースが多いんですよ。

救済が難しいケースとは

逆に、救済措置を受けるのが難しいケースもあります。

まず、出席日数が極端に少ない場合は厳しいでしょう。大学の規定で「出席3分の2未満は単位認定の対象外」とされていることが多く、この基準を大きく下回っていると、どんなに訴えても難しいです。

また、複数の科目で単位を落としている場合も、「計画性がない」「学習意欲が低い」と判断され、救済措置が受けられない可能性が高まります。

さらに、過去に同じ科目で救済措置を受けたことがある場合、2度目は認められないことが多いです。「一度チャンスを与えたのに活かせなかった」と見なされるわけですね。

そして最も重要なのが、救済措置の申請期限を過ぎている場合です。どんなに正当な理由があっても、期限を過ぎれば門前払いになってしまいます。

成績発表から申請までの期限

救済措置の申請期限は、大学や学部によって異なりますが、一般的には成績発表から1週間〜2週間以内とされていることが多いです。

国立大学では比較的厳格で、「成績発表から5営業日以内」といった短い期限を設けているケースもあります。私立大学はもう少し柔軟な場合もありますが、それでも2週間を超えることはまれでしょう。

重要なのは、期限を待たずに早めに動くことです。成績が発表される前、つまり試験後に「おそらく落としたかもしれない」と感じた時点で、教授に相談に行くのがベストなんですね。

試験終了から成績発表まで、早ければ1週間、長くても1ヶ月程度。この期間が勝負です。

教授への相談方法と具体的な進め方

救済措置を受けるためには、自分から教授に相談する必要があります。ここでは、効果的な相談方法を具体的に解説します。

相談のベストタイミング

最も良いタイミングは、試験直後です。

試験を受けて「これは落としたかもしれない」と感じたら、その日のうちか遅くとも翌日には教授にメールを送るか、オフィスアワーに訪問しましょう。早ければ早いほど、「本気で単位を取りたいと思っている」という姿勢が伝わります。

次に良いのが、成績発表の直後です。成績を確認してすぐに動けば、まだ救済措置の申請期限内に間に合う可能性が高いです。

逆に、絶対に避けるべきなのは、成績発表から数日経ってからの相談です。これだと「本当に困っているのか」「本気度が低いのでは」と思われてしまいます。

メールでの相談例文

教授へ救済措置について相談する際のメール例文を紹介します。


件名: 〇〇科目の成績についてご相談(学籍番号12345678 山田太郎)

〇〇先生

お世話になっております。
〇〇学部〇〇学科3年の山田太郎(学籍番号12345678)です。

先日発表されました後期試験の成績について、〇〇科目で不合格となってしまい、大変申し訳ございません。

私なりに努力したつもりでしたが、力及ばず、このような結果となってしまいました。この科目は必修科目であり、このままでは留年が確定してしまうため、大変恐縮ですが、追試験や追加課題などの救済措置をご検討いただくことは可能でしょうか。

授業には毎回出席し、ノートも取っておりましたが、試験対策が不十分だったと反省しております。もし追加で学習の機会をいただけるのであれば、全力で取り組ませていただきます。

お忙しいところ恐れ入りますが、一度ご相談のお時間をいただけないでしょうか。
先生のオフィスアワー(〇曜日〇時〜〇時)にお伺いしてもよろしいでしょうか。

何卒よろしくお願いいたします。

〇〇学部〇〇学科3年
山田太郎
メール:××××@××.ac.jp
電話:090-××××-××××


このメールのポイントは、誠実さ具体性、そして改善への意欲を示すことです。単に「助けてください」と言うのではなく、自分の努力と反省点を明確にした上で、前向きな姿勢を伝えることが大切なんですね。

オフィスアワーでの対面相談のコツ

メールを送った後、または直接オフィスアワーに訪問する場合のポイントを紹介します。

事前準備をしっかりする
履修状況がわかる資料、試験の解答用紙のコピー(あれば)、これまでのノートなど、「努力していた証拠」を持参しましょう。また、どのような救済措置を希望するのか、自分なりの案を考えておくと良いですよ。

誠実な態度で臨む
言い訳や責任転嫁は絶対にNGです。「私の勉強不足でした」と素直に認めた上で、「もう一度チャンスをいただけないでしょうか」とお願いする姿勢が重要です。

具体的な改善計画を示す
「次はがんばります」だけでは説得力がありません。「毎日2時間勉強する」「過去問を〇〇年分解く」「友人と勉強会を開く」など、具体的な計画を示すことで、本気度が伝わります。

感謝の気持ちを忘れずに
救済措置は「権利」ではなく「お願い」です。時間を割いて相談に乗ってくれたこと自体に感謝を示しましょう。結果がどうであれ、最後には「お時間いただきありがとうございました」と伝えることが大切ですよ。

学部・学科別の救済措置の実態

救済措置の実施状況は、学部や学科によって大きく異なります。

医療系学部の厳格な基準

医学部、薬学部、看護学部といった医療系学部は、国家試験の合格率を保つために、救済措置が非常に厳格です。

特に医学部では、1科目でも落とせば即留年という厳しいルールを設けているところが多いんですね。追試験はありますが、通常の試験よりも難易度が高く設定されており、「本当に理解している学生だけを通す」という姿勢が明確です。

薬学部や看護学部も同様で、実習に関しては出席が絶対条件。欠席が一定回数を超えると、どんな理由があっても救済措置は受けられないケースがほとんどです。

ただし、病気や怪我など診断書を提出できる正当な理由がある場合は、別途補講や追加実習の機会が設けられることもあります。

理系学部の実験・レポート救済

理工学部や農学部などの理系学部では、実験やレポートが重視されます。

実験の出席は必須ですが、レポートの再提出という形での救済措置が比較的認められやすいです。実験には参加していたものの、レポートの質が低かったり提出が遅れたりした場合、教授に相談すれば再提出のチャンスをもらえることがあります。

また、卒業研究がある4年生の場合、研究室の教授との関係性次第で、ある程度柔軟な対応をしてもらえる可能性もあるでしょう。普段から真面目に研究に取り組んでいれば、教授も「何とかしてあげよう」と考えてくれるかもしれませんね。

文系学部の追加課題制度

文学部、法学部、経済学部といった文系学部は、理系に比べると救済措置の幅が広い傾向があります。

追加レポートや論文提出で単位を認めてくれるケースが多く、試験の点数が悪くても、レポートで挽回できる可能性があるんです。特に少人数のゼミ形式の授業では、教授との距離も近く、個別に相談しやすい環境が整っています。

ただし、大教室での講義科目の場合、受講生が数百人規模になることもあり、個別対応は難しいでしょう。こうした科目では、制度として追試験が設けられていない限り、救済措置を受けるのは難しいかもしれません。

救済措置を申請する際の注意点

救済措置を申請する際には、いくつか押さえておくべきポイントがあります。

誠実な態度で臨む重要性

救済措置はあくまで「お願い」です。権利として主張するのではなく、謙虚な姿勢で臨みましょう。

教授も人間ですから、学生の態度を見ています。「救済措置は当然の権利だ」という態度で臨めば、たとえ制度上は認められる状況でも、教授の心証を悪くしてしまうかもしれません。

逆に、「自分の努力不足でした。もう一度チャンスをいただけないでしょうか」と誠実にお願いすれば、教授も「応援してあげたい」と思ってくれる可能性が高まります。

具体的な改善計画を示す

「次は頑張ります」だけでは説得力がありません。

例えば、「毎朝7時に起きて図書館で2時間勉強する」「過去問を最低3年分は解く」「友人と週1回勉強会を開く」など、数字を使った具体的な計画を示すことが重要です。

また、「なぜ今回落としてしまったのか」を冷静に分析し、その原因に対する対策を明確にすることも大切ですよ。アルバイトのしすぎが原因なら「週3日を週2日に減らす」、睡眠不足が原因なら「23時には必ず寝る」といった具体策を示しましょう。

複数の教授に相談する際の注意

複数の科目で単位を落としている場合、それぞれの教授に個別に相談する必要があります。

このとき注意したいのが、各教授に対して誠実に対応することです。A教授には「この科目だけ落としてしまった」と言っておきながら、B教授には「複数落としている」と話すと、情報が食い違って信用を失ってしまいます。

また、同じ学部内では教授同士が情報を共有していることもあります。嘘をつくのは絶対にやめましょう。複数科目で苦戦していることは正直に伝え、それでも卒業したいという強い意志を示すことが大切なんですね。

救済措置が受けられなかった場合の対処法

残念ながら、救済措置が受けられず、留年が確定してしまうこともあります。しかし、留年したからといって人生が終わるわけではありません。

留年を前向きに捉える視点

留年は確かにショックな出来事ですが、見方を変えれば「もう1年、じっくり学べるチャンス」とも言えます。

多くの大学生は、4年間では学び足りないと感じながらも卒業していきます。留年によって得られる1年間を、自分を成長させる期間として活用できれば、後から振り返ったときに「あの1年があったから今がある」と思えるかもしれませんよ。

実際、留年経験者の中には、「留年したおかげで資格を取得できた」「じっくり就職活動ができた」「研究を深められた」といった前向きなコメントをする人も少なくありません。

休学制度の活用方法

留年が確定した場合でも、すぐに1年分の学費を払う必要はないかもしれません。

多くの大学には休学制度があり、休学中は学費が大幅に減額されたり、全額免除されたりします。例えば、前期だけで必要な単位を取得できる見込みがあるなら、後期は休学することで学費を節約できるんです。

また、休学期間を利用して、インターンシップや留学、資格取得に挑戦する学生もいます。ただし、休学には大学の許可が必要で、正当な理由を説明しなければならないケースが多いので、事前に学生課に相談しましょう。

転学・編入という選択肢

現在の大学での学習に限界を感じている場合、他大学への転学や編入を検討するのも一つの方法です。

特に、学部や学科が自分に合っていないと感じているなら、思い切って別の分野に転向することで、モチベーションが回復する可能性があります。すでに取得した単位の一部は認定されることが多いため、1年生からやり直すわけではありません。

ただし、転学や編入には試験や面接があり、簡単ではありません。また、新しい環境で再スタートを切る覚悟も必要でしょう。

留年回避後にすべきこと

救済措置が認められ、無事に留年を回避できたとしても、それで終わりではありません。

同じ失敗を繰り返さないための対策

救済措置で助けられたということは、ギリギリの状態だったということです。次に同じことを繰り返せば、もう救済措置は受けられないかもしれません。

まず、なぜ単位を落としそうになったのか、原因を徹底的に分析しましょう。アルバイトのしすぎ、サークル活動、生活リズムの乱れ、勉強方法の間違い…。原因がわかれば、対策も立てられます。

そして、その対策を紙に書いて、見えるところに貼ることをおすすめします。目標を可視化することで、意識が変わるんですね。

学習計画の立て直し方

救済措置を受けた後は、卒業までの学習計画を見直しましょう。

まず、卒業に必要な単位数を正確に把握します。そして、各学期でどの科目を履修すべきか、優先順位をつけて計画を立てるんです。特に必修科目は絶対に落とせないので、優先的に時間を割くべきでしょう。

また、履修登録の際には、欲張らないことも大切です。単位を早く取りたいからといって、無理なスケジュールを組むと、結局また失敗してしまいます。確実に単位を取得できる範囲で履修しましょう。

大学のサポート体制の活用

多くの大学には、学生をサポートする体制が整っています。

学習支援センターでは、レポートの書き方や試験対策を教えてくれます。学生相談室では、メンタル面のサポートを受けられますし、キャリアセンターでは就職活動の相談もできます。

救済措置を受けた学生は、こうしたサポートを積極的に活用すべきです。一人で抱え込まず、周囲の助けを借りることで、卒業への道は確実に開けていきますよ。

まとめ:救済措置は最後のチャンスではなく、立て直しの第一歩

大学の留年救済措置は、単位不足や成績不振で困っている学生にとって、重要な制度です。しかし、救済措置は自動的に適用されるものではなく、自分から積極的に動く必要があります

試験後すぐに教授に相談すること、誠実な態度で臨むこと、具体的な改善計画を示すこと。これらを実践することで、救済措置を受けられる可能性は大きく高まるでしょう。

そして、もし救済措置が認められたら、それは「ラッキーだった」で終わらせてはいけません。なぜこのような状況になったのかを真剣に考え、二度と同じ失敗を繰り返さない仕組みを作ることが大切なんですね。

留年の危機は、自分の生活や学習姿勢を見直す絶好の機会でもあります。この経験を通じて、より強く、より賢く成長できれば、それは将来の大きな財産になるはずです。

焦る気持ちはわかりますが、まずは深呼吸して、できることから一つずつ始めてみましょう。あなたの大学生活が、実りあるものになることを心から願っています。